本人確認
皆さんは運転免許証をお持ちでしょうか。
顔写真がついていて、更新も必要なため、住所も割としっかり変更されるからか免許証は本人確認書類としては信頼されているように思います。
別に批判するつもりはありませんが、世の中には免許証を持っていない大人もたくさんいます。
車に乗る予定が全くない人や、そもそもそんなお金がない人、もう免許証を返してしまった等、事情は人それぞれですので仕様がないですね。
でも、携帯電話作る時は少し面倒臭いかもしれません。
免許証なら一点で大丈夫ですが、保険証だと住民票や公共料金の領収書、クレジットカードなどが必要だったりします。
用意するものが増えるのでちょっと手間ですね。保険証に顔写真がないので致し方ないです。
でもまぁ、ここまでは普通に説明したら用意してくれる人が多いです。
というのも、世の中には保険証を持っていない人もいます。
保険料を払っていない人や生活保護受給中の人などです。
休日夜間診療依頼書も顔写真が入っていれば使えることはあるようですが、私の働いていた地域の自治体では顔写真がなかったので利用できませんでした。
保険証がないとなると今ではマイナンバーカードがありますが、当時は住民基本台帳カードを用意する人が多かったです。
でも、住民基本台帳カードだと補助書類に住民票が使えないんです。
となると、公共料金の領収書が必要です。
でも、今時公共料金なんて口座引落になってますよね。
手元に残るのは検針票のみ…。検針票には住所が載っていないことが多いので補助書類として利用できない…。
あれ?書類が用意できないよ?という事態に陥ることが多々ありました。
ここまで来ると
保護「生活保護は携帯作るなってことか!」
と喚く人が多いので困ります。
書類が揃っていれば受付できるよという旨を伝えて使えるものがないか確認していきます。
賃貸契約書や国家資格の証明書、選挙期間中なら投票の案内等、こんなの使えるんだというものを用意してもらった時もありました。
でも、ここまで来る人は割賦が通らなかったり、料金未納で審査に通らなかったりする人が多いので悲しい結果に…。
自業自得なので仕様がないですね。
書類を用意するのは面倒臭いのは分かります。
でも、お店としても携帯電話不正利用防止法という法律で本人確認が義務付けられてますので、必要な書類は融通効きません。
もしも変な融通を効かせてしまえば最悪、そのお店は代理店資格が剥奪されて閉店。
店員とその家族が路頭に迷うという結果になりかねません。
なので店員とその家族を養う気概がないのであれば、必要な書類が足りない時は素直に用意し直ししていただけると助かります。
学割
そういえば、学割が始まってますね。
携帯ショップにとってiPhone商戦に次ぐ繁忙期に突入します。
ここで台数を稼いでおかないと判定が…大変なことになります。そう、取り返しのつかないことに…。
それはさておき、今年の学割は少しややこしい内容に感じますね。
新卒で入社してきた人はこのややこしい内容を理解しないといけないかと思うと可哀想です。
毎年、この時期になると一定数いるのですが…
なんで学割で契約したいって言ってくるのに「学生証」を持ってこない客がいるのでしょうか…?
親が忘れてた、子供が持ってきてなかった等原因は様々ですが…
いや、中学生以下なら学生証がそもそも無い学校もあるので分かります。
でも、義務教育中ですから学生には違いないんですよ。
だから、中学生以下の場合は保険証で年齢確認すれば大丈夫だったんです。
私が働いていた時は10組に1組ぐらいの頻度で忘れてくるので、そんな客には学生証を取りに帰ってもらっていました。
そうすると、
客「16歳なんだから学生でしょ!融通効かないなー!」
とか言われるんですよ。
いやいや、中卒で働いてる子もいるかもしれませんよ?
融通なんか効かせて怒られるのはこっちだよー?
ちゃんと基準を守らないと大変なことになるんだよー?
とはいっても、最近はそこも考慮されたのか、条件に年齢しか書いてないようですね。
学割っていうよりも25歳以下の人向け割引ですね。学生じゃなくても対象なんだし…。
格安SIMが幅を利かせているようですが、最近のJKはiPhoneが好きなようなので、学割の需要はそこそこあるのではと思います。
vs 変なおっさん
今や現代社会になくてはならないアイテムにのし上がった携帯電話。
1人1台は当たり前です。
だからこそ、言い方はあれですが、正直、変な人もやってきます。
私が初めて「あれ?」と思ったのは見た目は普通にその辺りにいそうなおじさんでした。
当時、研修中でフロア接客をしていた私は入店してきた客に順番に用件を聞きに行っていきます。
私「ご用件を承ります」
と客の間を回り、そのおじさんの所にいきます。
すると、私の研修中のバッチを見て一言
おじさん「研修生なんかに聞くことなんてない」
…えー。
用件をカウンターに伝えるのに聞いてるだけなのに…。
そんな敵意剝き出しにしないでも…。
まぁ、たまに高度な質問してくる客もいるのでそういうタイプかな?と思い、カウンターにはそのまま用件が聞けてないことを伝えます。
高度な質問だと嫌だなぁ…みたいな顔して先輩スタッフが対応に入ったのを見て私は自分の仕事に戻ります。
すると、3分くらいでおじさんが店を出ていくではないですか!?
あれ?と思いつつ先輩の下へ向かいます。
私「さっきのお客様。どんな用件だったんですか?」
先輩「え?〇witterの自分のアイコンの写真変えたかったんやって」
はぁ?
研修生なんかいうといて何それ?
と、ここまでだったら普通の変な人で終わりなのですが…。
この人、この後から何度も店に来るではありませんか!
しかも、私の研修生のバッチが外れたら私に対しても下手にでてきて「教えてくださいよー」とか言ってくるではありませんか!
しかも、対応した履歴がひどい…。
お客様センターへの入電数が異常に多い。
しかも、懇切丁寧に使い方を教えた後に接客クレームを入れているではありませんか!
そんなに嫌ならほかの店に行けばいいのに…。別に田舎じゃないんだから携帯ショップいっぱいあるし…。
なのに、うちの店に来るではありませんか!
お客様センターも会話の内容なんて普段残さないのに、このおじさんだけ事細かに残されている!?
…結果、私のいたお店では適当にあしらっていく方針に。
あ、ご存知だと思いますが、ショップやお客様センターの対応って履歴に残りますので、電話だからって、研修生だからってあんまり変な態度をすると残されるかもしれませんよ?
私はクレーム以外は何も残さない派でしたが…。
新人時代
各ショップに配属された後は現場の先輩たちの下、仕事に励んでいきます。
どんな仕事もそうだと思いますが、新人がすぐに接客に入ったって役に立ちません。
私の勤めていた代理店では新卒だろうと中途だろうと、まずは簡単な使い方の相談や料金の支払い業務を振られます。
キャリアや代理店によって方針は変わると思いますので参考にはならないかもしれませんが、簡単な接客で慣れていきます。
ちなみに、私の最初の仕事はフロアでのご用件聞きでした。
携帯電話の使い方を聞きに来たおじいちゃんやおばあちゃん、料金の支払いをしに来ただけなのに待たないといけないのか!?と騒ぎ出すおっさんやおばさんの対応をフロアですることでカウンターをくだらない
ただ、料金支払いを受け付けようにも当時はカウンターが少なく、持って運べるようなタブレットなど存在せず…。
先輩たちの接客の合間にパソコンを借りて収納処理をしていました…。
多分、今やったら怒られますが…。
その他にも機種を買いに来た客には契約名義本人が来ているか、必要な書類はそろっているか、購入する機種が決まているか、決まっていないなら一緒に決め、決まったなら在庫があるか確認したり…。
そう、フロアスタッフって意外とやることが多いのです。
新人の私にそれが務まるかって??
いや務まるわけない!!
必要な書類?わかんない!
機種の性能?覚えてない!
先月分の料金を払わなかったらいつ携帯止まるのかって?知るか!払え!
ただでさえ、窓口払いが多い地域に配属されていたので1日に何十件も支払いがやってきます。とうてい処理しきれない!!
結果、カウンターでも処理してもらってなんとか一日を終えます。
ちなみに、今はフロアスタッフはベテランがやっているところが多いです。やることも多く、豊富な知識があれば簡単な要件をフロアの接客で終えることができ、回転率が上がります。なのでお店に行っても丁寧に接客されるはずです。簡単な質問であれば即答してくれますので私のようなあたふたした対応はされません。ご安心を!
入社 その4
業界知識を身に着け、新入社員がやっと店頭に立ちます。
ここに来るまで約3週間。
ちなみに、私のいた代理店は割と大きいところだったのでみっちり研修がありましたが、小さな代理店だと入社してすぐに店頭に立つこともあるようです。
一番最初の研修のおかげでやる気満々状態の私が店頭に現れます。
当時の店長や先輩はさぞ鬱陶しいと感じたことでしょう。
単純な私は洗脳されやすかったようです。
ただ、やる気があるとはいえ、まだ何の手続きもできません。
御用聞きをしながら料金の収納処理をしていきます。
私は覚えるのに苦労したのですが、
携帯電話の手続きには
・契約者本人しかできない手続き
(新規契約や暗証番号、電話番号の変更など)
・委任状を用意すれば契約者以外の人でもできる手続き
(割賦契約のある機種の変更や契約名義の譲渡など)
・携帯電話本体と来店する人の本人確認書類があれば契約者以外の人でもできる手続き
(料金プランの変更や修理など)
があり、それぞれ必要なものが変わってくるので御用聞きをしながら覚えていきました。
その後、少しずつできる手続きを増やしていき、夏ぐらいには一通りの手続きができるようになります。
その間にも様々な事件があったのですが、それは別に書こうと思います。
入社 その3
山奥の研修でボロボロになった新入社員はその後業界知識を身に着けるための研修に挑みます。
携帯電話を購入されたことがある方は
「複雑」「難しい」「意味が分からない」
等と感じたことはございませんでしょうか。
私は携帯電話ショップで働く前は全くと言っていいほど理解していませんでした。
というか、自分がどんなプランに入っているかさえ分かっていませんでした。
当然、そんな人が店頭に立ってもお客さんに説明できるはずないのでとにかく勉強します。
研修期間中は大量に小テストを受けていた気がします。
…とはいえ、店頭に置いてある総合カタログに載っている内容からの出題がほとんどだったはずなのでそこそこ勉強したら合格できるレベルでした。
同時に、接客のマナーも学んでいきます。
お辞儀の角度やら敬語やらです。
最後に知識と接客のテストをし、合格できた人が店舗に配属されていきます。
不合格の人がどうなったのかは知りません…。
ここに来るまで約3週間。
やっと店頭に立てます。
続く
入社 その2
入社式の後、旅行バッグとともに乗り込んだバスで新入社員は山奥へ向かいます。
そう、新人研修の始まりです。
数日山奥の宿泊施設に泊まりながら行われていました。
ただでさえ人が辞めていくこの会社の最初の関門です。
まず、宿泊施設に着いてビックリ。
S社の電波が入りません。
A社もギリギリ。D社ならなんとか…。
携帯電話を売る人たちの研修場所なのに携帯電話が使えないとはなんという皮肉でしょうか。
研修の内容を載せるとさすがにまずいので省略しますが、
とにかく企業の理念やら考え方やらを徹底的に教え込まれ、
全力を出すことに挑戦したりしていました。
皆さんは全力で声を出したことはありますでしょうか?
私はこの数日の研修で1~2週間ほど声が枯れ続けました。
数日の研修を終えて帰ってきたとき、
私はスーツ姿で片足を引きずりながら旅行バッグを背負い、さながら戦場から帰ってきたような雰囲気だったようです。
駅で他のお客さんから白い目で見られたのは言うまでもありません。
次の日が土日でお休みだったので友達と会うと、
まずガラガラの声にビックリされ…、
研修で筋肉痛になったことに引かれ…、
ちょっと悲しくなりました。
噂によるとこの研修の後、辞めた人がいるとかいないとか…。
…すいません。人が多すぎていなくなったかどうか私には分かりません。
とはいえ、入社後にこの研修並みに声を出したり、全力を出すことは当然ありません。
接客業なのに声が枯れてるとか意味が分かりませんので…。
ただ、新人研修はこれで終わりではありません。
いきなり店頭に立っても、あの複雑な料金プランを説明できるはずもなく…。
そう、業界知識を身に着けるための研修が始まります。
続く